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Lesson Diary 2017/8/12「Blues 進行 [基本パターン] 12keys」でJazz入門

来週からレッスンをスタートする大人の生徒さんは、

「ジャズピアノ」特にベース・ドラムスetc.とのアンサンブルで

どのような弾き方をすれば…というのがレッスンの主軸になる感じです。

 

今まで様々な生徒さんをレッスンしてきましたが、

クラシックピアノ出身の方にとって「コード」で弾くというのが

なかなか難しい…。

 

自分がヤマハ音楽院で練習室にこもっていた20数年前。

 

楽器店で教本を買い漁り、ひたすらボイシングを練習する日々でした。

 

 

当時良く練習していたのがブルース進行。

 

ポピュラー音楽の基礎であり、

ドミナント7thの押さえを効率よく覚えられます。

 

買ってきた教本ではよく使うキーしか書いていなかったので、

自分で12キー分譜面を作って(当時は手書き)練習していました。

 

”ハンコを押す”感じで、

コードネームを見た瞬間に確実に反応できるまで

ひたすら弾きましたね。

 

 

TAK-YAMADA M.Lab [エムラボ]教材 「Blues 進行 [基本パターン] 12keys」は

自分用だったテキストをレッスン用に改良したものです。

 

 


 

練習の手順です。

(サンプルの「key=C」を見つつ、読んでみて下さい)

 

 

 

[レベル1]

まずは譜面の2段目(ヘ音記号)を使います。

 

「C7」は左手でルート「低いド」・右手で「ミ・シb・レ」

「F7」は左手でルート「低いファ」・右手で「ミb・ラ・レ」

「G7」は左手でルート「低いソ」・右手で「ファ・シ・ミ」

 

この弾き方でまずは12小節ブルース進行で弾いてみます。

 

最初は全音符で。

慣れてきたらドラムマシンやメトロノームに

合わせて、リズムを刻んで弾くと良いでしょう。

 

次に、左手ルートを消して

右手の押さえのみで12小節弾いてみます。

 

ルートなしのサウンドに免疫を付けるためです。

とりあえずここまで進めば、

セッション等で困ることはないでしょう。

 

ここまでがレベル1。

 

 


 

[レベル2]

 

「C7」→「ミ・シb・レ」

「F7」→「ミb・ラ・レ」

「G7」→「ファ・シ・ミ」

 

この押さえが身体に浸透してきたら、

コードを弾く手を左手に変えます。

 

ルートはベースが担当してくれますので、

安心して左手で弾いてみて下さい。

 

「左手でコード弾き(ルートなし)」が出来れば、

空いた右手でメロディやアドリブソロを弾くことが出来ます。

 

 

 

 

ここまでがサンプル譜面の2段目(ヘ音記号)を使った練習法です。

 

難しかったでしょうか?


[レベル3]

左手で2段目のコードボイシングが出来るようになった方は、

「サンプル譜面・1段目」の活用に入っていきましょう。

右手でメロディやソロ、左手でバッキングを弾く場合でしたら

サンプル譜面・2段目のボイシング通りに出来れば問題ないのですが、

自分以外のパート(ヴォーカルや管楽器etc.)がメロディを担当する場合、

右手に新たな役割を与える必要があります。

 

つまり両手を使ったバッキングですね。

 

ここでイメージしてもらいたいのは、ビッグバンド編成。

 

ピアノの左手伴奏はトロンボーン。

通常はこれだけで良いのですが、

派手な音・盛り上がりを演出したい時に

トランペットのイメージで高音を足して弾いてみます。

 

「C7」→左「ミ・シb・レ」+右『ラ・レ・ソ』

「F7」→左「ミb・ラ・レ」+右『ソ・ド・ファ』

「G7」→左「ファ・シ・ミ」+右『ラ・レ・ソ』

 

譜面に書いてある弾き方の他にも方法はいろいろありますが、

スタイルはどうあれ、右手の押さえは完全4度が基本です。

 

練習の段取りは「レベル1」と同様。

全音符で始めて、慣れたらリズムを刻んで弾くと良いでしょう。

 


 

[レベル4]

左手バッキング・両手バッキングを使いこなせるようになってきたら、

視点を変えて「ベースパート」を体験してみましょう。

 

サンプル譜面の1番下の段。

ヘ音記号・4分音符で書かれているラインは「ウォーキングベース」と

呼ばれるベースラインです。

 

左手で書き譜通りに12小節を何度も繰り返し弾いてみましょう。

 

音符は4分音符ですが、スウィングのノリに聴こえる様に

「4分音符の2/3伸ばして、1/3手を離す」イメージで弾くと良いでしょう。

 


[レベル5]

左手でウォーキングベースを弾けるようになったら、

右手で譜面サンプル2段目のコードを重ねてみましょう。

 

最初は全音符。

慣れてきたら「ベースの4分音符とかぶらないタイミング」で弾いてみましょう。

 

かぶらないタイミングは1拍ウラ・2拍ウラ等の8分音符(スタッカート)。

4ビートの基本的なノリを左手に任せ、

良い頃合いで右手の合いの手が入ると、ベース単体よりもグルーヴしてきますね。

 

ベースとコードバッキング(=コンピング)を一人で弾くことで、

結果的にアンサンブルにおける「ピアノの役割」を意識できるようになってきます。

 

もちろん一人でウォーキングベースとコードを同時に弾く技術が身につけば、

ピアノのみでヴォーカルの伴奏→「歌伴」を弾く時に非常に役立ちます。

 

 


以上がこのテキストの基本的な使い方です。

いかがでしたでしょうか?

 

 

…で、ここまでの流れをクリアして「key=C」をマスターした方!

他のキーも練習したくなったでしょう?

 

「C」以外のキーにも対応できなくては困りますし…。

かといって、残り11キーに移調するのはちょっと…という皆さん。

 

この教材を買えば全てが解決です(笑)!