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LESSON DIARY 2013/8/15「長続きしない生徒さんにはワケがある」

8月も真ん中あたり。ぼちぼち夏休み明けの9月をターゲットにした

秋キャンペーンを考えておかないと…という時期になってまいりました。

 

"始めてみよう!"という意思さえあれば、

どんな季節でもスタートは切れるんでしょうけど、

夏休み後の時期というのは

「はじめる」後押しをしてくれる気がしますね。

 

◯◯の秋─という位ですから。

 

とりあえずピアノの秋とでも言っておけば良いのかしら?

 

まぁ9月は暑さが続くでしょうから、

インドアな趣味はイイかも知れませんね。

 

 

えー、ピアノを長い事教えていますと、

残念ながらレッスンが長続きしない方もいらっしゃいます。

 

傾向としては大人よりも子供の方が多いかなと。

 

大人の場合、自分で月謝を払うというのが大きいと思います。

「習うからには、絶対弾ける様になりたい」と思って

スタートすると思うので、たとえ左手が思う様に動かなくても

そう簡単には諦めませんね。

 

ウチの教室でJazzピアノをやっている方は、もう6・7年になります。

ポピュラーピアノを出張で教えている生徒さんは、

なんと10年以上続いてます!

 

 

ところが子供向けのレッスンとなると、

始める時期によって、続く人・やめる人の差がハッキリ出ますね。

 

 

ピアノ教室 TAK-YAMADA MUSIC SCHOOLのレッスンコースプランは

このようになっております。

 

♪未就学児対象(3~6歳)「おんがくはじめてコース」

♪小学生向け(7~9歳スタート)「ピアノはじめてコース」

♪小学校高学年以降&経験者向け「マスターピアノコース」

♪憧れのピアノで一曲弾ける様になりたい!「大人の為の一曲集中ピアノコース」

♪創造的にピアノを弾きたい方のための「コードネーム奏法コース」

 

 

子供向けに3コース用意している訳ですが、

未就学児対象の「おんがくはじめてコース」でスタートを切った子供達は、

レッスンをやめる率が低いですね。

 

「歌」からレッスンがスタートし、「自らの耳で聴いた曲」を弾き、

「左手で簡単な伴奏付け」をすることで、

『ピアノを両手で弾く=難しい事ではない』と考える人に育って行きます。

 

もし小学校入学前の時期を逃したとしても、

7~9歳スタートであれば間に合うかな…という感じです。

 

※絶対音感に関しては微妙な年齢ですが‥。

 

 

ただ、小学校中学年以降の子供達に関しては、

なかなかレッスンをしていく上で壁があるな~と。

 

 

それは「物心がついてしまっている」から。

 

 

まだ何色にも染まっていない状態であれば

少しも難しいと思わずに取り組んでくれる事も、

それなりの年齢になると「物心」が邪魔をしてしまうんです。

 

たとえ音楽が好きで、ピアノを始めたいと思ったとしても、

弾いている本人は右手でメロディを弾いているだけで満足…。

 

「左手をつけてみようか?」と言っても

「無理」「出来ない」「難しい」─。

 

この3つの言葉を連呼されてしまうとね‥。

 

 

左手で弾くように説得するだけで、レッスン時間は過ぎてしまいます。

 

それでも弾いてくれる様になってくれれば、問題無いんですがね。

 

 

 

ところが、6月を最後にレッスンにこなくなった小学5年の生徒さんは、

説得に次ぐ説得で両手で弾ける様になったにもかかわらず、

1年間レッスンしてきた曲のラスト4小節を完成させる事無く、

ピアノをやめてしまいました。

 

毎週同じ所を弾かせても、出来上がる気配はなし。

それどころか退化してしまう。

 

 

「なぜ練習してこないの?」と聞くと、

「忙しくて練習する時間がない」。

 

「5分でも10分でも弾く時間はあるんじゃないの?」と食い下がると、

「キーボードがこわれていて弾けない」。

 

 

どうやら生徒さんの家には

練習環境が整っていないらしいのです。

 

 

ちなみに一時的に上達した事がありまして。

確か春休み中でしたね。

曲の完成が見えた!っという感じの演奏。

 

「いっぱい練習してきたね?」と聞くと、

「おばあちゃんの家のピアノで練習したんだ!」。

 

お、おばあちゃんの家ね…。

それならおばあちゃんの家に住めばイイのに(笑)。

 

 

 

新学期が始まってからは、一時的上達はあっけなく終了。

どんどん弾けなくなって、最後はレッスンにこなくなりました。

 

あー、勿体ない!

なんでやる気がある時に、

彼の家には練習環境がなかったんでしょうか?

 

 

親御さんはどう考えていたんだろうか?

週一回先生の所で弾けば、上手くなると思っていたのかしら?

 

生徒さんには日頃から言ってたんですよ。

「ウチの使っていない電子ピアノ貸そうか?」って。

 

でも、親御さんには伝えていなかったんでしょう。

ホント残念でなりません。

 

 

レッスンを始めたばかりの頃はお母さんが迎えにきてくれまして、

その時にいろいろと話をしていたんですが、

高学年になると一人で来て一人で帰りますからね。

 

年一回の発表会の場では、生徒さんの演奏が終わるたびに

一年間やってきた事をコメントして、生徒さんの成長や

やってきた内容を親御さんに伝えているのですが、

残念ながらやめた生徒さんは2年連続で欠席。

 

発表会が塾の春期講習と重なってしまったのが理由なので、

仕方が無いんですが…。

 

 

正直、この終わり方は残念。

 

えー、長い事ピアノを教えていますけど、

たとえ子供の意思でピアノを始めたとしても、

精神的支えになるのは親なんですよね。

 

「子供の演奏を聴く」「子供がやっている事を少しでも理解する」

これが無いと長続きはしませんね。

 

ホッといて上手くなるなんて、有り得ない。

練習環境なしに上手くなるなんて、有り得ない。

 

とりあえず3・4万の機種でいいですから、

買いましょう! 電子ピアノ。